島袋春美
助産師
沖縄県南城市を拠点に、母乳育児支援と産後ケアを専門とする助産師です。病院・市町村保健師での勤務経験を経て、母乳育児相談室『春』を開設しました。お母さんと赤ちゃんが心地よく過ごせるよう、母乳トラブルのケアや授乳姿勢のアドバイス、断乳・卒乳のサポートを行っています。
執筆者:母乳育児相談室 春 編集部
この記事でわかること
- 1
授乳後にしこりや張りが残る場合は母乳の流れが滞っているサイン
- 2
セルフケアは身体を温めてリラックスできる環境で行うと効果的
- 3
高熱や強い痛みが出たら無理をせず助産師など専門家に相談する
母乳の出にくさ・詰まりのサイン
乳房の張りが左右で極端に違う、赤ちゃんの飲む音が減った、授乳後も乳房が硬く残る――これらは母乳の流れが滞り始めたサインです。早い段階で気づき、セルフケアに取り組むことで痛みや乳腺炎を防ぎやすくなります。
セルフチェックのポイント
- 授乳後も乳房にしこりや熱感が残っていないか
- 飲ませる前後で赤ちゃんの満足度が変わっているか
- 身体の冷え・睡眠不足・水分不足が続いていないか
セルフケア前の準備
セルフケアは身体を温め、リラックスした状態で行うと効果が高まります。お風呂上がりや蒸しタオルを使って血行を促し、授乳クッションや鏡を用意しましょう。
準備しておくと安心なもの
- 清潔なタオル2~3枚
- 38~40℃の蒸しタオル
- 保湿用のオイルやクリーム
- 水分補給用の温かい飲み物
自宅でできるケア手順
母乳の流れを促すには、肩や背中のストレッチから始め、乳輪まわりをやさしく円を描くようになでることがポイントです。圧迫しすぎないよう指の腹でリズムよく刺激し、赤ちゃんの吸啜前に搾乳しておくと飲みやすくなります。
ケアのステップ
- 肩甲骨まわりを大きく回してほぐす
- 乳房全体を手のひらで包み、時計回りにやさしく回す
- 乳輪周辺を指の腹で押し流すように刺激する
- 乳首を根元からつまみ、軽く前方へ伸ばす
痛みが強くなる場合はすぐに中断し、専門家へ相談してください。
専門家に相談すべきタイミング
38℃以上の発熱や悪寒、乳房の赤み・腫れが出た場合は乳腺炎の恐れがあります。セルフケアで改善しない詰まりも早期にプロへ相談することで悪化を防げます。訪問ケアでは赤ちゃんの抱き方や授乳姿勢の調整も一緒に行えるため、根本的な改善につながります。
まとめ
母乳が滞りやすいタイミングを早めに察知し、自宅での基本的なケアを取り入れることで授乳の負担を軽減できます。セルフケアで改善しない場合や発熱・強い痛みが続く場合は、無理をせず専門家に相談しましょう。
